2021年1月号 訪問ナースステーション・光華

明けましておめでとうございます。訪問ナースステーション・光華 日下です。

さて、2021年1月、新型コロナウイルスが確認され1年が経ちましたが、感染拡大に歯止めがかからず、1月7日には2度目となる緊急事態宣言が出されました。
香川県内でもクラスターが発生したり、自分の身に及ぶことであると認識が広がっていると思います。

そこで、改めて新型コロナウイルスの症状、経過等についておさらいをしようと思います。

新型コロナの潜伏期間には1〜14日と幅がありますが、多くの人がおよそ4〜5日で発症します。新型コロナウイルス感染症の初期症状は風邪やインフルエンザと似ています。
新型コロナウイルスの主な症状は、発熱、咳、痰、だるさ、筋肉痛、食欲低下、息切れ、嗅覚障害・味覚障害等が頻度が高いとされています。その中でも「息切れ」「嗅覚障害・味覚障害」は風邪やインフルエンザではまれな症状なので、新型コロナを疑うきっかけになります。

新型コロナとインフルエンザ、かぜ、アレルギー性鼻炎・結膜炎との症状の違い
https://www.co.carver.mn.us/の資料より)

新型コロナで特徴的なのは、症状の続く期間の長さです。
新型コロナウイルスの症状は風邪やインフルエンザによく似ていますが、症状が続く期間がそれらと比べて長いという特徴があります。
特に重症化する事例では、発症から1週間前後で肺炎の症状(咳・痰・呼吸困難など)が強くなってくることが分かっています。
発症してから1週間程度は風邪のような軽微な症状が続き、約8割の方はそのまま治癒しますが、約2割弱と考えられる重症化する人はそこから徐々に肺炎の症状が悪化して入院に至ります。

2割のうち全体の約5%の症例で集中治療が必要になり、約2%の事例で致命的になりうるとされています。

新型コロナウイルス感染症の経過(BMJ 2020;371:m3862より イラストと頻度は忽那賢志氏加筆)

また、新型コロナには一定の割合で感染しても無症状の人がいます。
どれくらいの人が感染しても無症状のままなのかまだ十分には分かっていませんが、これまでの報告からはおよそ3〜4割の人が感染しても無症状であったと報告されています。
特に若い人では感染しても無症状のことが多いのではないかと考えられています。

新型コロナウイルスで重症化しやすいのは高齢者と持病のある方です。
新型コロナウイルス感染症と診断された人のうち、重症化する人の割合や死亡する人の割合は年齢によって異なり、高齢者は高く、若者は低い傾向にあります。


新型コロナウイルスの感染が疑われる場合や何かしらの症状が出たと感じた場合、いきなり大病院に行くのではなく、電話相談し、確実に診てもらえるところを見つけて受診してみてください。また、県内でもPCR検査を出来るところが増えてきています。まずはそこに相談しても良いと思います。

訪問看護者として、自分が媒介にならないよう細心の注意を払い行動をしてまいります。

「光の華」ご入居者様、光華デイサービス・訪問介護・訪問看護のご利用者様、そのご家族の方で、気になることがあれば気軽に相談ください。